こども哲学「差別ってなに」~高学年のことば共同から~


今年度3回目の哲学の時間。

1学期に、1年間の哲学のテーマを子どもたちと決めていました。

今回のテーマは「差別」。

たまたま、2学期のテーマも「差別」という偶然。

 

最初に動画を見ました。

先週のことば共同で見た、アニメ映画「聲の形」の、いじめのシーン。

転校してきた耳が不自由な女の子が、クラスの男の子にひどいいじめを受ける場面を見た後、

哲学を始めました。

 

哲学のろうそくに火がつきました。

 

はじめに、動画を見て今何を感じているかを語り合いました。

・川井さんが泣き出して、石田君が犯人みたいになった。涙はこわい

・補聴器を「きたねえ!」って投げた。どこが汚いんだろう?

 

登場人物一人ひとりは、どんな気持ちだったのかについて、考えました。

石田君の気持ち。

・楽しんでる

・からかってる

・軽い気持ち

 

植野さんの気持ち

・からかいの気持ち

・石田君は補聴器を投げ捨てたりしないと思った→ほんと?

・石田君は補聴器を投げると思ってわざと石田君に投げた。

 

西宮さんについて

・補聴器を取り返そうとしていた。

・こんなにいじめられているのに、よく学校に来れているなあ。

・石田君と友だちになりたかった。

・がまんしていた。

 

川井さんについて

・以前、かげで西宮さんの悪口を言っていた。

・表ではいい人を演じている。

・(悪口を)言ったらイメージダウンになる。クラスの中心の人だから。

 

島田君について

・島田は石田と一緒に(いじめを)やったと思うし、自分をまもるために石田がやったといったと思う。

 

その他に思ったこと

・障がいの有無にかかわらず、関わることがだいじ。

・その場の雰囲気に流されて差別してしまう。

・自分たちにとって「ふつう」でない人を差別する。

・人と人の違いの中で「いやだ」と思ったことがある時に、差別は起きる。

 

最後に一人ずつ、差別ってなんだろう?という問いに対して

今感じていることを書いてもらいました。

 

・見た目が同じだから(耳が悪いのが見た目ではわからない)、差別されやすいのかも。

・その国や場所の常識と違うものを差別する。

・障がいのある人には平等にした方がいいけど、自分の負担にならない程度にしたらいい。

・差別とは、見た目の差、「やってしまったこと」の差、知能の差、人と人との差によって起きてしまうことだと思う。

 

短い時間でしたが、障がいを持つ人のことやいじめについて

感じたことを出し合える時間となりました。

 

これから2学期間かけて、差別についてテーマの時間に学んでいきます。

(A.M)